(26) ウブなアルメニア女性
友達のアルメニア人の女の子達が結婚の話を持ち掛けられて、すっかりその気になって待っていたけれども、その後連絡が途絶えて、その時初めて「騙された!」と気が付いた。それが上記の国の男達の仕業。最近、アルメニアの友達からのメールはこんな話ばかり。
おっと、日本人も付け加えなくてはならなかったんですね。
しかし、つくづくアルメニアの女性はウブだと思う。恐らく、アルメニアの女性にとって「結婚」とは、人生最大のイベントなのかもしれない。
計算高そうな割には、いざ「結婚」となるとどうしたことか簡単に相手を信用してしまい、普通に考えればおかしな話をいとも簡単に信じてしまう。マトモにマトモな相手と結婚したのなんて「タテヴィク(タトゥ)」くらいで、後は、その気にさせるだけさせておいて、ことごとく酷い捨てられ方をしている。
肝っ玉が据わっていそうに見えて、案外とアルメニア女性はナイーブらしい。日本人の僕から見ると天然記念物並に「大和撫子」だ。
だからだろうか?アルメニア女性はそこそこ年を取ると「オバタリアン」に化けたり意地の悪い女になったりする人もいる。その頃になると、ようやく世の中について悟るからだろうか?それとも、結婚に失敗した事に気が付くからだろうか?とにかく「反動」がかなり大きい。
今はそうでもないらしいが、昔は男性からの求婚を断れない社会だったらしい。何処かでも書いたが、ロシアあたりと違ってなかなか「離婚」が出来ない社会だったようだ。社会的な体裁を物凄く気にする人達だし、とにかく狭い社会なのでコレはまぁ理解出来る。
外国人もキレイな女の子がアルメニアにいれば、それはそれで放っておかないのも頷ける。実際、「アルメニア(CIS)の男と結婚するのだけは嫌だ!」という女性も沢山居るし、アルメニアでのメチャクチャな生活にいい加減疲れ切った女性も多く、そうした人達は外国人の「白馬に乗った王子様」との結婚を夢見るらしい。(←少し大袈裟か?)
また、ディアスポラのアルメニア人がアルメニアに来て「自分のルーツ」を探す為、または繋ぎ止めておく為に嫁探しに来る場合もかなりある。このケースは上手くいく事が多いらしい。アルメニア人、結構「外国人」には好意的な人が多いし、外国人が好きなのだ。
つまり、外国人とアルメニア女性の結婚は需要と供給がソコソコ有るという事だ。
しかし、恋の駆け引きに長けたヨーロッパ人やら北米人にいつも簡単にコロッと騙されてしまうのは見ていて本当に忍びない。健気に振舞っているらしいが、アルメニア女性は物凄く傷付いている。相手に騙されないように立ち回る事を、ソ連時代を通して十分に学習しているハズなのにこと「恋愛」や「結婚」になると何故こうも簡単に骨抜きにされてしまうのだろうか?
しかし、彼女達は「男に騙される」という経験から色んな事を学んでいるのだろうと思う。希望的な観測だけれども、独立以後のアルメニア女性は少しずつ変化してきているようだ。
アルメニアの伝統や女性の在り方をかたくなに守っている人曰く、「最近の若いアルメニア人の女性は丸っきりダメです。好きな事をして自由奔放に振舞って」と言っていた。
良い事じゃないか!アルメニアの女性が「結婚」という概念を変えようとしているのだ。今まで、「3歩下がって、夫の影を踏まず」なんてやっていた方が異常だったのだ。結婚するまでセッ○スをしてはいけない社会なんて、アルメニア人にとっても本当は窮屈な社会なのだ。カトリックの連中だって表の顔と裏の顔がある事くらい誰でも知っている。
独立してから10年チョットが過ぎて、このコーカサスの小国・アルメニアは変わろうとしている。この国は、女性がもっと強くなって社会に進出するべきなのだ。