(16) 徒然なるままに愚痴るッ!②
さて、最近非常に気になっている事があります。それは、「アルメニアはアラブか?」と言う事です。
四方八方をアラブの国に囲まれているアルメニア共和国ですが、当然、周辺国から何の影響を受けないワケにも行きません。正直言って、アラブの一番良くない所だけがアルメニアに移植されてしまったな、と感じる事がままあります。
コチラに住んでいる日本人の女性がある日話してくれたのですが、アルメニアはトルコにそっくりなのだそうです。
「トルコ人の男性と結婚して、トルコに住んでいる漫画家の本を読んだんだけど、彼女の書いている事があまりにもアルメニアの状況と酷似しているので、かえって笑えなかった。」と、、、
僕はイスラムの国、つまりアラブの国に行った事がありません。しかし、いろんな話を総合するとアラブ人とアルメニア人の行動があまりにもダブるのです。
フランスに住んでいるアラブ人は最悪だッ!とフランスに在住している日本の方が某掲示板で発言されていました。まず、フランスではアラブのガキは日本人(に限らず外国人)を見つけると金を集ろうとするし、それが出来ないと分かると石を投げてくるし、とにかく凶暴極まりないらしいです。僕は大統領候補だったル・ペンの言い分の全てには賛成し兼ねるのですが、言ってる事の全てが「間違いだッ!」とも思えないのです。
どうして、彼等はワザワザ外国まで来て悪い事をしているのか理解出来ません。こうしたフランス国籍じゃない居住者達の行動も旅行者には一緒くたにクソもミソも「フランスはこんなんだった!」と感想を漏らさせるワケですから、、、観光に重きを置くフランスのような国に与える負のイメージは計り知れないのではないのでしょうか?大体、旅行者にフランス人とフランス国籍ではない外国人の区別が容易につくとは思えないのですケド、、、仏語圏から来た人も居るだろうし。
あ、こんな発言をしたら「リャンチキは極右だッ!」と言われてしまいそうですね。決してそんな事はないです。勿論、共存できる事が一番良いと思っています。
さて、アルメニア人の場合はどうかというと、、、?
まぁ、石を投げるほど凶暴なガキは居ません。居ませんが蝿のようにウルッサイクソガキは山ほど居ます。本当に猿山の猿みたいに騒々しいです。カラバフでは、ガキンチョの兵隊に金を集られた事もありました。ウクライナではこんな事が全く無かったので、逆にビックリしました。アルメニアのガキに比べて、とにかーく礼儀正しくてシャイなのです。
ウクライナで4人くらいの子供達が雪合戦をしていたのですが、ソコを通ろうとしたら「ピタッ!」と雪玉を投げるのをヤメテ、僕が通るまで大人しく待っていたのには、腰を抜かすほどビックリしました。アルメニアでは、こんな事は100%有り得ません。アルメニア人にでも容赦無く投げてくるし、珍しいガイジンを見かけたりしたら
目も当てられないほど、クソガキに変身します。
アルメニア人自身は「アルメニアはヨーロッパの一員だ」と勝手に思い込んでいますが、どう考えてもココは「何かの間違いでキリスト教を受容してしまったアラブの国」であり、見掛けどころか、行動様式やメンタリティーまで大ッキライなハズの「トルコ人」に余りにも酷似しているのです。
、、、そう言えば、つい最近テレビを観ていたらフィリップ・キルコーロフというロシアのシンガーのミュージックビデオが流れていたのですが、歌はトルコについての歌だし、Tシャツは思いっきりトルコの旗をあしらった真っ赤な三日月シャツだし、、、観た瞬間、力が抜けました。(因みに彼のお父さんはアルメニア人)どういう神経してんだ?
昔、日本にまだ居た時にアルメニア人やアルメニアの歴史に関する本を読んだ事があるのですが、その本にウィリアム・サロイヤンが「我々はどう見られているか?」というアンケートをとったらしいです。(サロイヤンだったかは、正確に覚えていない)要するに、外国人によるアルメニア人に対するイメージアンケートですね。
ソレによると、男性のイメージの一番が確か「軍人」。コレは僕にはピンとこないのですが、、、
そして、二番目が「俗物」!!!世界中の人はよーく見ていますね。イキナリ直球を投げてきますね。以下、ハッキリ言って「ココまで言うか?」というようなマイナスイメージのみが羅列されていたような記憶があるのですが、、、
まぁ、全部じゃないです。僕の知り合いの中には本当に「日本にだってこんなに潔癖な教育者は居ないッ!」という程の素晴らしい人も知っています。そういう人に限って、アルメニア生まれではなかったりする所がイタイのですが、、、
以前、僕の友達にアルメニア生まれのユダヤ人の友達が居ました。本当に良いヤツでした。シャイで正直者で、「アルメニア人っぽくないなぁ、、、」と思っていたら、案の定アルメニア人ではなかったです。今はもぅ、イスラエルに行ってしまったのですが同年代で最も信用できる、アルメニアで出来た一番の友人でした。
そんな彼も、やはりアルメニア人とはどうしても合わなかったらしいです。
「学校でも彼等に対してはどうしても心を開けませんでした。僕はいつもひとりぼっちでした。ロシアでの状況ではそうはいかなかったのかもしれないケド、この国では割とロシア人の友達とは仲が良かったです。彼等もこの国ではマイノリティーですからね。アルメニア人は本当にスノビッシュです。アルメニアの男ってバカばっかりでしょう?それに、彼等は表面的には優しそうに装うケド、実際は物凄く排外的だし(コレは心当たりがある)、自分達こそが世界の中心だ!って思ってる所があるんですよ。僕はビートルズばっかり聴いていました。なので、友達が少なくても寂しくなかったです。」
最初、彼の言ってる事がなかなか飲み込めなかったのですが、今は切実に「正しい!」と思えます。
この国は、どこかでも書きましたが恐ろしいほどの「男性天国」です。具体的に書こうとすると、余りにも微に入り細に入り書いてしまいそうなので書きませんが、ハッキリ言って見ているととっても憂鬱になってきます。ただ、女性も女性かなぁ、、、と最近は思うようにもなってきました。
男性が余りにも働かないから、女性が働きに出て旦那と家族を養っていると言う話はたーっくさん知っています。実際、女性の労働者が多いと普通に生活していて感じます。どうして奥さんが居て、子供まで居るのに働かないのだろう?と日本人の僕には不思議でしょうがないのですが、アルメニア男性はそれでも働かずソファーに座ってテレビを観ながらタバコをくゆらせているのです。
、、、逆に考えると、「働かない事」に物凄い罪悪感を感じる国民性というのは、もしかしたら日本人ぐらいのものなのだろうか?と思ったりもするのですが、、、
それとコレは何人かのアルメニア女性から直に聞いたのですが、結構アルメニア男性は女性を殴るらしいです殴って無理矢理にでも言う事を聞かせるらしいです。僕の知ってる女性は、僕より歳が若いのに髪の毛の殆どが白髪で、顔もまるでおばあさんみたいに生気が無いです。いつ会っても、どこか不幸を漂わせています。彼女は子供が一人居るので、どうしても離婚する事が出来ないそうです。旦那の暴力にも、旦那が外で愛人を作っている事にもひたすら我慢し続けているそうです。
ごくごく親しい友達のお姉さんは、3人目の子供が生まれると言う時に旦那さんが逃げていったらしいです。それ以前も、全く働いていなかったらしくて。
働かないのに加えて、家族を置いて逃げていくとは、、、鬱、鬱、、鬱、、、
しかし、女性もなんだか抑圧される事に変な喜びを見出しているような気さえしてきます。なので彼女らの話を聞き終わった後、正直言ってどのように対応したら良いのか困ってしまいます。人によっては「コレがアルメニアでは普通の事なのです」と言う人も居るし、「ヒッドイと思わない?この国には女性に自由なんてないのよッ!」と憤慨している女性も居ます。
コレが、アルメニアの伝統なのであれば僕みたいな外からやって来た「ガイジン」がとやかく言うのも失礼な話ですよね。なので、「大変ですねー」とだけいつも言っています。あー、スンゴイ気の無い返事、、、最初の頃は僕まで一緒になって憤慨していたのですが、、、
アト、正直言ってアルメニア人はウソや、そのウソの取り繕い方が非常に上手いです。絶対に誤魔化しきろうとするし、間違っても「自分が悪い」等とは言いません。だから、世界に散らばってもソコソコやっていけたのだろうし、財をなしたアルメニア人もいるのだろうと思います。(スウェーデン生まれのアルメニア人はとても良い人だったんだけどなぁ)ただ、白々しいったらありゃしない!バカでもそんな芝居は見抜けるゾ!という芝居をうつあたり、どこかマヌケだと感じたりもするのですが、、、
よくアルメニア人とユダヤ人を比較する人がいますが、コレは比較の対象としては明らかに間違いだと思います。かたや「契約の民」、かたや「契約もへったくれもない民」です。ディアスポラという共通の歴史を持つものの、両者は全くと言っても良い程性格の違う民族だと言い切って良いと思います。
きっと、社会が混乱している今のアルメニアはこうなのだと信じたい気持ちもあります。が、「ソヴィエト時代からこうだった」と言う人も沢山居るので今の所は判断出来ません。
でも、、、「海外に住む」と言う事はそれだけで大変で疲れる事ではあるのですが、中でもアルメニアに住むと言う事は、精神的にも肉体的にも多大な消費を強いられます。もぅ、俺も疲れてきたな、、、早くロシアに移り住みたいぁ、、、あーぁ、、、
「ソヴィエト時代にアルメニア人は働くという事を忘れてしまった。」と言い訳する人もいるケド、今となっては旧共産圏の国は何処だって苦しいのは一緒なのだッ!と、思う。連邦が崩壊してから一度も働いた事が無い!と言う人にも何人にも会った事があります。日本人には想像も出来ない状況でしょうし、信じられないメンタリティーかもしれませんが、、、
自分にムチを打って、一生懸命に給与的にも、時間的にもあまり良くない条件で外資で働いている新しい時代を作ろうとしている若いアルメニア人世代も居る事は居ます。(主に女性、、、)が、彼(女!)等も「海外で働くチャンスがあれば、勿論行く!」と言っているところにこの国の大きな悲劇があるような気がするのですが、、、確かに、アルメニアのネットワークは世界中に張り巡らされているから特にアメリカ、フランス、カナダ、アルゼンチンそしてロシアあたりは確かに彼等にとって出稼ぎが容易なのかもしれませんケド、かえってその事がこの国にとって「アダ」になっているような気もしないではないです。
ある日本人が言っていました。「アルメニアという国はまるで植物人間みたいだ」と。
コレ程、この国の事を的確に一言で捉えている表現を他に知りません。つまり、外国に散らばったディアスポラの人達の寄付金で国がかろうじて成り立っている、「輸血や投薬で生き長らえている」という例えですね。住んでいる限りにおいては、「確かに、、、」と思うこともあります。
あぁ、レーニンがグラースノスチ以降のCISを見たら何と言うのだろうか?
「労働者よ!ゴメンなさい」とでも言ってくれたら、オチがあってロシアっぽいのだが、、、
アルメニア人をみて、「どんな仕事でもマジメに誠心誠意、一生懸命にやろう!」と心に誓いました。「他人の振り見て我が振り直せッ!」ですね。勉強になる事もあります。僕の父親が或る日アルメニアまで電話して来て言った言葉が非常に印象に残っています。
「日本人は偉く成り過ぎちゃってダメだね。働かないもの。落ちる所まで落ちたら皆気が付いてまた昔みたいに働くようになるんじゃないか?中国人とか休み無く働いているもの。」と、、、
それでも、世界から効率が悪いだの何だのと散々叩かれていても日本人は良く働く民族だと思います。比較の対象が悪過ぎるかもしれませんが、日本の公務員さんは親切だしテキパキとよく働くなぁ、と東京に帰った時に感心してしまいました。コッチの公務員はどいつもこいつも極悪です!!!日本の公務員さんは風当たりが強いらしいですが、コッチの公務員を見たら胸を張れるハズ、、、(笑)
しかし、精神的に多大な負担を強いられる極限の「修行」ですね、アルメニアに住むのって、、、